後発医薬品の普及と薬価制度改革について

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製薬業界

後発品普及促進に関して

政府は医療費の抑制に向けて、医薬品の特許が切れたあとに販売される価格の安い後発医薬品、「ジェネリック医薬品」の使用割合を現在の50%程度から、2020年度までのなるべく早い時期に80%以上に引き上げるとする目標を掲げています。

本年の診療報酬改定では点数については据え置き、後発医薬品の数量シェア(置き換え率)が引き上げられた形です。

【後発医薬品調剤体制加算】(処方せんの受付1回につき)
後発医薬品調剤体制加算1 18点
後発医薬品調剤体制加算2 22点
後発医薬品調剤体制加算1 旧55%以上 → 新65%以上
後発医薬品調剤体制加算2 旧65%以上 → 新75%以上

つまり「薬局さんは後発品を使わないと経営が苦しくなる仕組みにしたよー」という事です。

ここまで調剤報酬上で後発品の普及促進が行われると、特許切れが切れた先発医薬品は基本的に後発品に切り替わると考えて良いでしょう。

となると「新薬を出し続ける」ことが出来ない製薬会社は業績が悪化するのは当然の事です。
すると人員を抱えておく事が難しくなり、現在の製薬業界における早期退職募集に繋がっているような状況です。

薬価改定制度の改革

薬価制度制度の改革にはさまざまな背景から、積極的に取り組まれています。
大きな観点では医療費の拡大という点で間違いないのですが、細かく見てみたいと思います。

そもそもの薬価改定制度の改革のきっかけの一つは抗がん剤「オプジーボ」の発売、適応追加です。
薬は、「薬価」として厚生労働省から価格を決められます。
ゆえに製薬会社は薬価をきめるのではなく、薬価を決める際に参考になる資料を厚生労働省に提出するにとどまります。

今回の発端となったオプジーボという薬剤は免疫チェックポイント阻害薬、「がん」に対して効果がある薬剤です。

薬価を決める際には2種類の決定方法、計算方法があります。

今回のオブジーボは、類似薬が無かったため③の原価計算方法で計算されました。
最初の対象患者が、患者数が少ない「悪性黒色腫」の治療薬として承認されたため高い薬価が付きました。

「患者さんが少ないなら今までの研究、開発に使ったお金を取り返すために高くしとくね」
といった具合です。

その結果月に290万円かかる治療法が誕生いたしました。

しかもその後に肺がんなどにも使えるように申請を上げたため、当初の予定患者さんの数よりずっと多くなってしまったのです。
本来であればこのような場合2年に1回の薬価改定で調整を行うのですが今回の場合からは厚労省が緊急手段をとることにしました。

国民負担や医療保険財政に与える影響が懸念されたため、緊急的に薬価が50%も引き下げる事にしたのです。

このように、薬価制度の抜本改革は「オプジーボ」から端を発したといってもいいでしょう。

これを皮切りに
市場拡大再算定ルール、毎年薬価調査・毎年薬価改定、長期収載品の薬価の見直し等多くの制度が導入、変更となりました。詳しくは書きませんが、、

よって現在「新薬を出し続けないと厳しい」状況がより一層明確になったのです。

これが先発品を取り扱う製薬会社がリストラを行う原因になります。
今日は後発医薬品の普及と薬価制度改革について書きました。
少し分かりにくいところも多かったかと思いますが容赦頂ければ幸いです。

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